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PMSを低用量ピルで改善!-種類や値段、保険適用について-

低用量ピル

生理前になると、イライラが収まらない、肌荒れ、身体の不調など、生理前に特有のPMS(月経前症候群)に悩まされている女性の方は非常に多いのではないでしょうか。

このPMSの対処法としてよくあげられるのが、低用量ピルを摂取するというものです。

主に避妊を目的に使用される低用量ピルですが、PMSの症状が改善される効果が期待できるとされています。今回はその実態について、どのような種類があるのか、値段について、保険適用ができるのかどうか、これらの点から解説していきます。

 

低用量ピルの避妊以外の効果について

低用量ピルには、避妊以外にもPMSの症状の改善に役立つ様々な効果があります。

そもそもPMSの症状はどのようにして引き起こされるのかといいますと、これには排卵前後に生じるエストロゲンとプロゲステロンの量の急激な変化に起因していると考えられています。

PMSの症状が起こるメカニズム

※詳しくはこちらで解説しています PMSが起こるメカニズム

低用量ピルの成分には女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンが含まれています。

低用量ピルを飲むことによって直接女性ホルモンを摂取し、ホルモンバランスが妊娠状態に近い形になるため避妊効果があります。その副効用としてホルモンバランスが安定するためにPMSの症状が軽減されるといわれています。

わかりやすくいうならば、低用量ピルを飲んで体を「妊娠した」と錯覚させることによって避妊したりPMSの症状を抑えるということです。

 

低用量ピルを飲むことで改善される症状

低用量ピルによって改善されるものとしては、PMSの症状の他にも生理痛の軽減があげられます。

生理痛の原因にはプロスタグランジンというホルモンの分泌が関係しており、低用量ピルはこのホルモンの分泌を抑制するといわれています。これにより生理痛が軽減されるというわけです。

さらにピルの摂取により、子宮内膜が厚くならないため、生理時における経血量を抑えてくれる効果もあります。

これらが低用量ピルの摂取により得られる主な効果ですが、その他にも、ホルモンバランスが安定することによって肌荒れなどを防いだり、また精神面も落ち着かせる効果があることがわかっており、美容業界でも注目されています。

 

ピルにはどんな種類がある?値段や保険の適用は?

ピルの種類

低用量ピルの値段は、平均して1シート(1か月分)2000円前後です。

基本的に低用量ピルは避妊効果を目的としているため保険適用外になります。クリニックによっては中には1000円前後で処方してくれるところもありますし、3000円ほどかかってしまうところもあります。

金額はピルの種類によっても変わってきますが、処方するクリニックによっても大きく変わってきますので、事前に処方を検討しているクリニックでの金額を調べてから行くとよいでしょう。

また初めていくクリニックでは基本的に初診料がかかりますので、その点も注意が必要です。

 

低用量ピルの種類について

低用量ピルにはさまざまな種類があり、どんどん開発が進み、新しい世代のピルが登場しています。

昔からあるものは第一世代とよばれ、それから第二世代、第三世代、今は第四世代まででてきています。

これらの違いにはピルに含まれる黄体ホルモンの量の違いがあります。ピルの種類によって、相性の個人差がありますので、お医者さんと相談して自分に合ったピルを処方してもらうようにすると良いでしょう。

 

ピルの進化の過程と世代について

ピルに使われている黄体ホルモン剤。その種類によって、古い順から第1世代~第3世代に区別されます。

【第1世代ピル】

まず1960年に「ノルエチステロン」が開発され、経口避妊薬ピルが誕生しました。これが第1世代ピルです。この黄体ホルモンはまだ効き目が弱かったため、卵胞ホルモン剤であるエストロゲンの割合が多めでした。WHO(世界保健機関)から指摘を受け、エストロゲンの割合を減らしたものが第1世代低用量ピルです。

【第2世代ピル】

第2世代のピルは1960年台末にできました。「レボノルゲストレル」という黄体ホルモン剤を使用したものです。この時にはエストロゲンを低用量に抑えることに成功したものの、男性化症状が起こるという副作用が問題となりました。

【第3世代ピル】

そして1980年代にようやく、男性化症状を抑えながら効果の高い第3世代低用量ピルが開発されました。このときには「デソゲストレル」や「ゲストデン」といった新しい黄体ホルモン剤が開発されたのです。

 

第1世代ピルは黄体ホルモンの割合が多く、男性化症状が出にくいためアメリカではよく使われています。ピルの普及に最も貢献したのが第2世代ピルで、バランスのよい作りになっています。

第3世代ピルは第1世代と第2世代の弱点を克服したピルですが、実績が少ないことを不安に思う声もあります。

 

ピルの分類「相性ピル」

また、ピルは1相性から3相性までに分類できます。これは含まれるホルモンの内容量によるものです。

【1相性ピル】

1相性ピルは、21錠すべての成分が同じタイプです。日本で認可されている1相性ピルには「マーベロン」と「オーソM」があります。1相性ピルは生理日をずらしたいときに便利なので人気があり、欧米では6割の女性が使っているといわれています。

【2相性ピル】

2相性ピルは、ホルモンの割合が2段階あるタイプです。日本で買えるものに「エリオット」があります。2相性ピルは、前半に比べて後半に黄体ホルモンの値が倍になります。これは本来のホルモンのリズムに一番近い形となっています。

【3相性ピル】

3相性ピルは、ホルモンが3段階に変化するものです。日本では「トライディオール」「トリキュラー」「リビアン」「アンジュ」の4種類があり、最もポピュラーなタイプです。

後半に向けて黄体ホルモンの値が増えていくのが特徴で、2相性の流れをよりなめらかにしたようなものと思うといいかもしれません。

 

ピルの21錠タイプと28錠タイプの違い

ピルには21錠タイプと28錠タイプがあります。ピルの周期は生理周期に合わせて、通常7日×4週間の28日間を1セットとします。ピルは毎日一定時刻に飲むのが基本であり、21日間連続で飲み続けます。

21錠タイプは30日間飲んだら、残りの1週間は「休薬期間」となります。シートにも21錠しか入っていません。

対して、28錠タイプは21錠の実剤+7錠の偽薬が入っています。シートの上3列、21錠は通常通り黄体ホルモンとエストロゲンを含むものですが、シートの一番下の列は「偽薬」であり、ホルモンは含まれていません。

28錠タイプにも「休薬期間」はあるのですが、最後の1週間は「偽薬」を飲みます。これはプラシーボ効果などとも呼ばれるもので、科学的には解明されていませんが偽薬を”薬”だと思い込んで飲むことで効果が得られるというものです。

偽薬を飲む目的は、毎日飲む習慣を忘れないためです。休薬期間が終わってからの飲み始めを忘れない効果も狙っています。
この偽薬は、飲み忘れても何の影響もありません。

つまり、偽薬がついているかついていないかだけで、含まれる成分には違いはありません。

 

日本で認可されているピル

日本で認可されているピルは、第1世代が5種類、第2世代が6種類となっています。第3世代にあたる「マーベロン」は、副作用のリスクを指摘され発売を見送られています。

1、オーソM-21
1相性タイプ、21錠の第1世代ピルです。

2、エリオット21
2相性タイプ、21錠の第1世代ピルです。
ただし、2001年に発売が中止されています。

3、オーソ777-28
3相性タイプ、28錠の第1世代ピルです。

4、ノリニールT28
3相性タイプ、28錠の第1世代ピルです。

5、シンフェーズT28
3相性タイプ、28錠の第1世代ピルです。

6、トライディオール21
3相性タイプ、21錠の第2世代ピルです。

7、トライディオール28
3相性タイプ、28錠の第2世代ピルです。

8、トリキュラー21
3相性タイプ、21錠の第2世代ピルです。

9、トリキュラー28
3相性タイプ、28錠の第2世代ピルです。

10、リビアン28
3相性タイプ、28錠の第2世代ピルです。

11、アンジュ28
3相性タイプ、28錠の第2世代ピルです。

 

ピルの様々な副作用-ピルで太ることはある?-

ピルで太ることはある?

よく低用量ピルを飲み始めると、太るという話も聞かれますが、実は低用量ピルを摂取して”太る”ということに関しては確実な根拠はありません。

国内で行われた実験によると、体重の変動は±2キロ以内に収まったということですから、直接的な関連性はないと言えるでしょう。

しかし、実際には低用量ピルを摂取してから体重が数キロほど増えたという声もよく聞かれます。低用量ピルの摂取によりホルモンバランスが変化して太った可能性もありますし、体調が改善されて太った可能性もあります。

実際にピルを飲んでいる期間は、実質的に妊娠しているときと同じ状態になるため、食欲増進・むくみといた症状が発生する可能性はあります。

しかし自分か気づかないところで、食生活が変わっていたり、運動習慣が変わっていたり、それによって体重が増えてしまった可能性も大いにありますので、体重の増減を気にされる方は日ごろの食生活や運動習慣を見直してみるとよいでしょう。

 

PMSがピルで悪化したり治らない可能性はある?

PMSがピルで治らないことはある?

低用量ピルの摂取によりPMSの症状が悪化したり、治らなかったりする可能性はあります。

ピルには相性があります。副作用が出たり、改善の効果が見られない場合は相性が良くない可能性がありますので、医師と相談しながら相性のいいピルを処方してもらうようにしましょう。

また、低用量ピルを飲み始めてから効果が出るまでに関しては、個人差があり、早い人では飲み始めてからすぐ効果を感じられる人もいれば、3か月ほど飲み続けて、ようやく効果を実感できるという方もいます。

特に副作用もなく、ただ効果が感じられないというのであれば、しばらく飲み続けて様子を見てみることをお勧めします。それでも改善が見られない場合は医師に相談しましょう。

また低用量ピルをのんでPMSの症状が悪化してしまったり、更に吐き気やめまいといった他の副作用も出てしまうような場合は、そのピルが体質的に合っていない可能性が大きいので、ただちに医師に相談するようにしましょう。

 

ピルをやめたらPMSの症状はどうなる?

残念ながら、低用量ピルを一度やめてしまうと、その後はまた以前の状態に戻ってしまう可能性が非常に高いです。

つまり、ピルを飲む前に、PMSの症状に悩まされていた方は、その時のPMSの症状がまた起きてしまうことがあります。

そのためピルによって改善されていた生理痛の痛みや、経血量に関しては、飲む以前の状態にまた戻ってしまいます。またピルによって抑えられていた男性ホルモンの分泌量も以前の状態に戻ってしまうので、にきびや肌荒れといった肌トラブルも再び発生してしまう可能性があります。

更に、ピルをやめることで排卵が再び起きるので、おりものの量が増えてしまいます。

しかし、逆にピルを飲んだことで、むくみやすくなったり食欲が増えた、という方には、ピルの摂取をやめることで食欲も抑えられ、むくみも解消されやすくなるので、体重が減少するという効果も感じられるでしょう。

ピルをやめることによって様々な症状が生じてくる可能性が高いので、やめる際にはそのことを念頭に置き、何か不明な点があった場合はすぐに医師に相談すると安心です。